中古複合機は最小限のコストで実用に耐える複合機を導入する方法として優れています。
しかし、導入を決定してみて失敗してしまうケースもないわけではありません。
設定に関する問題はしばしば発生するものであり、新品の複合機を導入するのと比べてどのような違いがあるのかを把握しておくことが大切です。
複合機を導入する上で設定に関してよくあるトラブルも考慮した上で、中古複合機を導入するかどうかを検討するようにしましょう。
目次
1.複合機の設定にかかる手間や費用の問題
中古複合機を導入して使えるようにするためには適切な設定を行わなければなりません。プリンターやスキャナーなどの場合にはUSBケーブルで接続するだけですぐに使えるものが多くなっていますが、複合機の場合にはそれほど簡単ではないのが実情です。
基本的には複合機の機種に応じて適切なドライバーをインストールし、ネットワークを介して複合機を認識することがまず必要になります。そして、使用する機能に応じてプリンター、スキャナー、FAXなどの設定を個々に行っていくことで使えるようになるのです。
この手間を省きたいと考えたらメーカーや販売店などに依頼して設定してもらうこともできます。設定を依頼するには費用がかかりますが、一般的にはプリンター、スキャナー、FAXのそれぞれについてパソコン1台あたり1000円から4000円程度で行ってもらうことが可能です。
納品のとき以外に依頼すると作業員の出張費用がかかる場合もあり、台数が少ない場合には相対的に出張費用の割合が大きくなってしまうので気をつけなければなりません。業者に依頼したときに設定費用がかかるのは、特に中古複合機を購入しようとしているときには注意が必要です。
本体が安いから購入しようと決めたものの、設定費用も含めて見積もりを取ってみるとかなりの金額になってしまって断念するというケースもあります。業者によって設定費用が異なることに加え、キャンペーンを実施していて無料で対応してもらえる場合もあるので、十分に比較してコストパフォーマンスの良い選択をすることが大切です。
2.中古複合機だから起こり得る問題
複合機を導入して設定をする段階になったときに中古だからこそ起こり得る問題もあります。よくあるのが対応機種の問題です。中古複合機は販売開始されてから5年程度は経過しているものがほとんどであり、その頃の機種でしか動作確認が行われていないことも稀ではありません。
OSはかなりの頻度でアップグレードされてきているので、新しいOSのパソコンで使用しようと考えてみても使えない場合があります。ドライバーをインストールしようとメーカーのホームページを確認してみると、機種として古いために最新のOSには対応していないとわかって失敗したというケースもあるので注意が必要です。
これだけであれば購入時点で使用を予定しているパソコンのOSへの対応状況を確認しておけば問題ありません。より切実なのは数年後までその複合機を使い続けた場合であり、新たに購入した最新のパソコンで複合機を使えるようにしようと設定を試みたら対応していないという状況に陥るリスクもあります。
メーカーのサポートが続いている機種はドライバーも最新のOSに対応するのが基本ですが、中古で購入したときには持っている間にサポートが終わってしまうこともあるでしょう。中古複合機を購入して長期的に運用していこうと考えているときには注意しなければならない点です。
中古複合機だから起こり得るもう一つの問題として、複合機が動作しなかったときに設定の問題か本体の問題かが判断しにくいという点が挙げられます。動作確認をしてある新品なら、動作しなかったら設定の問題だと考えやすいですが、中古の場合には本体がもともと故障していたという可能性も否定できません。
試行錯誤をしてみても動かない場合にはメーカーや販売店に来てもらって原因を突き止めなければならなくなるでしょう。動作確認をした上で中古複合機を売っている販売店から購入すればこのような問題は回避できます。動作確認をしていない販売店の方が安い場合もありますが、設定に関して不安がある場合には本体は正常に動作することを保証してもらった方が無難です。
3.中古複合機の設定に関わる問題のまとめ
中古複合機は自分で設定して使えるようにするのが基本ですが、費用を払えば業者に設定してもらうこともできます。手間か費用をかけなければならないことは念頭に置いて導入することが肝心です。また、導入後に最新のOSに対応していないのに気づくという問題もよく起こるので注意しなければなりません。
動作しなかったときに設定ミスなのか本体が故障しているのかが判断しにくいという問題も起こり得るため、心配があるなら動作確認済みの複合機を購入しましょう。